ながの金融広報だより 第175号 2025秋号
当委員会が主催するくらしに役立つ講演会を、下記の要領により松本市で開催します。
皆さんのご参加をお待ちしています。
なお、参加は無料ですが、参加証が必要ですので、必ず事前にお申込みください。
○講 師 | 杉 村 太 蔵 氏 (元衆議院議員) |
○演 題 | 投資は難しくない~タイゾーの投資『超』入門講座 |
○日 時 | 2025年12月7日(日) 15:30 ~17:00 |
○会 場 | ホテルモンターニュ松本 (松本市巾上3-2) |
○定 員 | 100名(先着順。定員になり次第締め切ります) |
○応募方法 | ホームページからお申し込みください ※返信メールにて参加証をお送りします。 ![]() お申し込みはこちら (info@nagano-money.com からのメールを受信できるよう設定をお願いします。参加証が届かない場合は、事務局までご連絡ください。) |
1979年8月13日、北海道旭川市出身。1998年4月筑波大学体育専門学群に入学、2004年3月中退。オフィスビルの清掃員を経て、外資系証券会社に勤務。2005年9月第44回衆議院議員総選挙で最年少当選を果たす。労働問題を専門に、特にニート・フリーター問題など若年者雇用の環境改善に尽力。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科後期博士課程 所定単位取得退学。現在、テレビ・ラジ オ・雑誌などメディアで活動する一方、新規創業支援を中心とした新しいまちづくりを提唱し、2022年7月地元旭川市で「旭川はれて屋台村」を開業。2024年6月より旭川平和通商店街振興組合理事長に就任。趣味のテニスは、元国体で優勝したほどの腕前。私生活では三児の父。
【ホームページから申し込みができない場合】 ①郵便番号、②住所、③氏名(ふりがな)、④電話番号(平日の昼間に連絡可能な先)を明記のうえ、はがきまたはFAXにより、【事務局】講演会係までお送りください。はがきにて参加証をお送りします。 |
※ お送りいただいた個人情報は、当講演会関係事務以外に使用することはありません。
【事務局】 〒380-0936 長野市岡田178-8 日本銀行長野事務所内
長野県金融広報委員会 TEL:026-227-1296 FAX:026-223-0128
2025年度第1回目の講演会を開催しました
長野県金融広報委員会では、8月26日(火)に長野市のホクト文化ホールにおいて、指揮者の小林研一郎氏をお迎えし、『行間の宇宙へのチャレンジ ~オーケストラから共生社会を目指して~』と題して、「くらしに役立つ講演会」を開催しました。
講演では、ご自身の生い立ちや音楽との出会いに始まり、国際指揮者コンクールでの苦労談、国内外オーケストラメンバーとの交流、音楽を通じた社会貢献のあり方など多岐に渡るトピックについて、参加者と対話しつつ、時には自らのピアノ演奏などを交えながら熱く語っていただき、これからの社会を生き抜いていくエネルギーをいただきました。
参加者からは、「マエストロのお人柄があふれた素晴らしい講演会でした」、「間近でお話が聞けて大変有意義で楽しい時間でした」、「音楽と社会のかかわりについて考えを深める貴重な時間になりました」等の声が寄せられ、大変盛況な講演会となりました。
今号の本文でも触れているとおり、8月の「くらしに役立つ講演会」において、指揮者の小林研一郎氏にお話をいただいた。小林氏は、その情熱的な指揮振りから「炎のコバケン」と呼ばれ、国内外の著名なオーケストラを指揮して、海外から勲章を授与されるほどの活躍を続けておられ、また、長野県芸術監督(音楽分野)を務めた経験がおありになるなど、当県とも関係が深い方である。講演会を盛況のなかで無事終えることができ、関係者のご尽力とサポートに改めて感謝を申し上げたい。
当日の話題は多岐にわたったが、その中で、社会貢献を目的に有志とともに立ち上げた「コバケンとその仲間たちオーケストラ」(以下、『仲間オケ』)について触れる一幕があった。『仲間オケ』は、2005年に長野で開催された「スペシャルオリンピックス1 冬季世界大会」を契機に組織されたプロ・アマ混成のオーケストラである。結成以来、県内はもちろん全国各地で公演を行い、その模様はテレビ番組やドキュメンタリー映画でも取り上げられたことがあり、ご存じの方もおられるかもしれない。
『仲間オケ』の特徴の一つは、様々な障害を持つ奏者が参加していることである。通常、オーケストラでは、管楽器、弦楽器、打楽器など多くの奏者が、楽譜とその指示に従って、お互いコンタクトをとりつつ、指揮者の合図のもとで、楽曲を演奏することが一般的である。障害を持つ奏者が演奏に加わるためには、(技量面に加えて)これらの面で様々な困難があることは想像に難くない。講演で触れられていたように、『仲間オケ』は、(障害のありなしに関係なく)「全ての人が輝いて活きることができる社会づくりをめざす」という小林氏の信念のもと、こうした困難を乗り越えて、20年間にわたり活動を続けている。
今回の講演会に先立って、実際に県内で開催された『仲間オケ』の演奏会を聴く機会があった。その際、視覚障害があるプロのフルート奏者が出演していたが、本番では、楽譜の内容を全て暗記したうえで、五感を研ぎ澄ませて他の奏者と呼吸を合わせつつ、小林氏の(みえていない)タクトどおりにベートーヴェンの交響曲(演奏時間40分程度)を吹き切り、実に見事な演奏であった。加えて、当該奏者の入退場の際、仲間の奏者が肩を貸して座席まで誘導するなど、積極的にサポートしていたことが大変印象深かった。
こうした『仲間オケ』の取り組みは、音楽を通じて、障害のあるなしに関係なく、「仲間たち」とともに課題とどう向き合っていくのか、それをいかに解決していくのか、いろいろな示唆を与えてくれるように思われる(ちなみに、金融サービスや金融リテラシーの分野でも、障がいがある方々へのサポートの充実は高齢者の方々のそれと並んで重要な課題の一つであり、金融機関による地道な取り組みが進められている2)。今回の講演会は、周囲のさまざまな「仲間たち」への感謝とともに、そのかかわりについて改めて思いを馳せる貴重な機会であった。
今年85歳を迎えた小林氏におかれては、国内現役最高齢の指揮者として、多くの「仲間たち」とともに、引き続きご活躍を続けられることを祈念したい。
1 知的障害のある方々が様々なスポーツトレーニングとその成果を発表する世界的な競技大会。
2 例えば、視覚障がい者対応ATMの設置など(詳しくは金融庁「障がい者等に配慮した取組みに関するアンケート調査の結果について(令和6年3月末時点)」を参照)。
PDFファイルをご覧になるためにはAdobe Readerが必要となります。 (ダウンロードページへ)