ながの金融広報だより 第168号 2024.01

 


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「くらしに役立つ講演会」のご案内|参加無料《参加証必要》

当委員会が主催するくらしに役立つ講演会を、下記の要領により開催します。
講師は2024年7月前半に発行を開始する“新しい一万円札”の肖像「渋沢栄一」の玄孫である渋澤 健氏です。皆さんのご参加をお待ちしています。
なお、参加は無料ですが、参加証が必要ですので、必ず事前にお申込みください。

○日  時 2024年2月5日(月)
18:30~20:00
○会  場 ホテルメトロポリタン長野
○演  題 「渋沢栄一の『論語と算盤』を現代に活かす」
○講  師 渋 澤 健
(シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
コモンズ投信株式会社 取締役会長)
○定  員 100名(先着順。定員に達し次第締め切ります)
○応募方法 ホームページからお申し込みください※
返信メールにて参加証をお送りします。
(info@nagano-money.comからのメールを受信できるよう設定をお願いします。参加証が届かない場合は、事務局までご連絡ください。)
【講師プロフィール】
1961年逗子市生まれ。父の転勤で渡米。1983年テキサス大学化学工学部卒業。1987年UCLA大学にてMBAを取得。米系投資銀行でマーケット業務に携わり、1996年に米大手ヘッジファンドに入社。2001年に独立し、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社を創業、代表取締役に就任。2007年にコモンズ株式会社(現、コモンズ投信株式会社)を創設、翌年、取締役会長に就任。2021年にブランズウィック・グループのシニアアドバイザーに就任。
昨年、株式会社&Capitalを創業、代表取締役CEOに就任。渋沢栄一の玄孫(5代目の孫)。著書に「渋沢栄一 100の訓言」、「SDGs投資~資産運用しながら社会貢献」ほか多数。

※ お送りいただいた個人情報は、当講演会関係事務以外に使用することはありません。

なお、ホームページから申し込みができない場合は、①郵便番号、②住所、③氏名(ふりがな)、④電話番号(平日の昼間に連絡可能な先)を明記のうえ、はがきまたはFAXにより、【事務局】 までお送りください。はがきにて参加証をお送りします。

【宛 て 先】長野県金融広報委員会
〒380-0936 長野市岡田178-8 日本銀行長野事務所内
TEL:026-227-1296 FAX:026-223-0128
MAIL:info@nagano-money.com


2023年度「金融教育公開授業」を開催しました

2022・2023年度の2年間に亘って「金融教育研究校」を委嘱した麻績村立筑北中学校において、11月28日(火)に公開授業「くらしと経済」(3年生・社会科)と、講演会を開催しました。
公開授業では3年生が各班に分かれ、未来の生活をシミュレートする「生活設計・マネープランゲーム」を行い、人生の疑似体験を通して消費や貯蓄などの家計管理について考えました。
講演会では、数学者で大道芸人のピーター・フランクル氏が「21世紀に羽ばたくための学習法」と題して、これから生きていくうえで必要なもの(「論理的に考えること」や「聞き上手になって人との関係を深めていくこと」)について、クイズや大道芸を交えながら、お話ししてくださいました。


コラム ~信州の風~
「家計の資産形成とNISA」

     2024年の干支は辰ですが、十干十二支では60年に一度の「甲辰(きのえ・たつ)」になります。「甲」は十干の第一番目で、生命や物事の始まり、成長を意味するとのことです。「辰」は草木が成長して活力が旺盛になる状態を表し、また、空想の生きもの龍(竜)をも意味し、権力・隆盛の象徴として親しまれてきたものです。
 60年前の「甲辰」の1964年は、アジア初となる東京オリンピックの開催や世界初の高速鉄道「東海道新幹線」が開業した年でもありましたが、今年はというと、家計の資産形成の関係では、7月3日には新しいお札の発行が予定されているほか、年初からは抜本的拡充・恒久化が図られたNISA(少額投資非課税制度)の取扱いが開始されています。県内の金融機関の店舗にもNISAの案内があふれていますね。
 もっとも、こうしたNISAを活用するためには、金融リテラシーとしても示されている、家計における資産形成の基本を踏まえる必要があります。というのも、NISAも元本保証の商品ではありません。つまり、NISAもリスクを伴う投資ですので、これに積み立てる資金は、支払いの予定のある生活資金以外の家計における余裕資金を充てることが大切な鉄則です。そのうえで、安定的な資産形成を目指すには、長期・積立・分散という点も確り意識して利用したいところです。
 このため、予め自らのライフプランを描いて、資産形成の目標(リスク許容度の観点からは希望する目標額だけでなく、目減りしても最低限確保したい額を含みます)を設けて運用することも重要な視点です。この点、新しいNISAでは、非課税枠は取り崩した後もその分の枠をさらに利用できるようになりましたので、例えば、住宅ローンの頭金として必要額を取り崩した後、その枠を含め、将来の教育資金として中長期の運用を図るといったように、一定の支出を伴うライフイベントに対応した資産形成にも有益なものとなりました。その際留意したいのは、老後資金のための資産形成を目的としたiDeCo(個人型確定拠出年金)の場合は、目的とする額に達したところで、その資産の目減りを避けるために定期預金等の安全資産にスイッチングできますが、NISAには、こうした機能はありませんので、そのライフイベントの前に目的額に達したところで、その必要額を取り崩し、これを預金等の安全資産に移し替えておく必要がある点です。
 また、NISAは海外への転勤や留学等がある場合には、出国の前日までに、NISA口座のある金融機関に必要な届け出を行えば、最長5年間その非課税口座で保有できますので、海外転勤等が見込まれる方は、こうした取扱いが可能な金融機関か否かも確認してこれに備える必要があります。このほか、このNISAについて、複利効果を活かして資産形成を行いたい場合には、投資信託で運用するときは分配金のないものを選択するなどの工夫もあると思います。
 この「甲辰」の年に装いも新たになったNISAは、家計における資産形成の強い味方です。このNISAを活かして家計の大切な資産を育み実あるものにするためには、先ずは、確り家計管理のうえ、家計における資産形成のあり方(基本)を踏まえて、そのライフプランにあわせて利用することが肝要です。

ながの金融広報だより 第168号 掲載

 




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